トラブルシューティング

Instagramで無断転載されないための対策と運営へ通報の仕方は?

kumaoman2@gmail.com

自分のコンテンツを勝手にパクられた

インスタに上げた写真を無断転載されている

そんなトラブルに遭遇して困ったことはありませんか?

この記事ではInstagram(インスタ)での無断転載著作権侵害のトラブルについて、自分のコンテンツを守るための方法と、それでも著作権を侵害されてしまった場合の対処法をご紹介しています。

また、コンテンツの無断転載以外にも、遭遇しやすいトラブルについての解説もしています。

もし今インスタで困っていることがあれば、この記事がお役に立つかもしれません。どうぞご覧ください。

Instagramでよくある4つのトラブル

ここからは、インスタで遭遇しやすい4つのトラブルについて解説していきます。

  • 無断転載などの著作権侵害
  • プライバシーや肖像権の侵害
  • 商標権の侵害
  • ハラスメントや嫌がらせ

これらのトラブルは、インスタの利用規約に反しているのはもちろんのこと、法律に違反している場合も多々あります。場合によっては弁護士や警察に相談することが必要になる場面もあるでしょう。

まずはそれぞれのトラブルについて、詳しく見ていきましょう。

無断転載などの著作権侵害

著作権侵害にあたるものの例
  • あなたがインスタに投稿した画像や動画が無許可で他人に使用されている
  • インスタ外であなたが作った画像や動画を他人がインスタに投稿している
  • インスタに投稿したあなたの画像や動画がインスタ外で他人に使用されている

あなたが撮影した写真や制作した動画、描いたイラストなどのあらゆる創作物は、あなたに著作権があります。そのため、無許諾であなた以外の人があなたの創作物を使用することや、自作だと偽ることは著作権侵害にあたるのです。

これはインスタ内に限らず、インターネット上のあらゆる場所でも、オフラインの場でも該当します。

特にインスタで無断転載されやすいジャンルの例をご紹介します。

無断転載されやすいジャンルの例
  • ファッション・美容
  • 料理・食べ物
  • 旅行(美しい風景や観光スポット)
  • アートやデザイン

上記のジャンルは特に見栄えの良い投稿が多く、インプレッションも期待できるため無断転載などの著作権トラブルに遭いやすいです。

2020年、インスタ(Meta社)は、投稿者の許諾を得ずにウェブサイト等へコンテンツの埋め込みをすることは違反との見解を示しました。それまではインスタの埋め込み機能を使用した埋め込みは著作権侵害にあたらないだろうという見解が一般的でした。

しかし、現在は引用要件を満たしていない場合や著作権者の許諾を得ていない場合は、ウェブサイト等への埋め込みは禁止されています。

もしインスタ外であなたの投稿が使用されていた場合、削除を依頼することができる上、場合によっては損害賠償請求なども可能です。

プライバシーや肖像権の侵害

プライバシーや肖像権の侵害の例
  • あなたの顔や身体的特徴が写った写真や動画が勝手に公開される
  • 氏名や住所など個人情報を勝手に公表される
  • 他人に知られたくない情報を投稿される

私的な情報や、個人を特定できる顔や身体的特徴を本人の許可無く投稿された場合、プライバシーの侵害や肖像権の侵害に該当します。

プライバシーとは「他人の干渉を許さない、各個人の私生活上の自由。(広辞苑第7版)」と定義されています。

また、肖像権とは「一般的に、人がみだりに他人から写真を撮られたり、撮られた写真をみだりに世間に公表、利用されない権利のことをいいます。(引用:肖像権とは?プライバシー・著作権との関係や侵害の判断基準について分かりやすく解説!)」とのことです。

上記より、あなたの顔や姿を勝手に投稿されたり、個人的な情報を公表されたりした場合、それらはプライバシーや肖像権の侵害にあたるのです。また、本人に無許可で写真を撮影し、公開することを近年では「フォトハラスメント」とも呼ぶようになりました。

たしかに、自分の写真を知らないところで投稿されていたら嫌かも……。

SNSでは気軽に投稿がしやすいため、軽い気持ちでプライバシーや肖像権を侵害する投稿(フォトハラスメント)をされてしまうこともあるでしょう。

もしあなたのプライバシーや肖像権が侵害された投稿を見つけた場合は、まずは相手方に削除するように連絡してみましょう。

それでも削除されない場合は、インスタ運営に通報してください。インスタ運営への通報方法は、記事後半で詳しく解説します。

商標権の侵害

あなたが商品を販売していたりサービスを提供していたりする場合、商品やサービスを商標登録しているかもしれません。

商標登録している名称や図形、記号などを勝手に使われている場合、商標権の侵害にあたる場合があります。

商品を購入した際にそれを写真に撮ってインスタに上げて感想を書き込むといった自然な行為については商標権の侵害にあたりませんが、他人の商標を使って利益を得ようとしたり、あたかも自分のサービスのように偽ったりすることは商標権の侵害にあたります。

投稿の差し止め・削除依頼をすることはもちろんのこと、金銭的な損害が出ている場合は弁護士に相談することも検討する必要があるでしょう。

ハラスメントや嫌がらせ

インスタでのトラブルには、ハラスメントや嫌がらせといったものも含まれます。SNSを介したハラスメントの中には、「ソーシャルハラスメント」と呼ばれるものもあるようです。

無断で写真や動画を撮影したり、氏名(本名ではなく、特定できるハンドルネームも含みます)を挙げたりして侮辱や嫌がらせの投稿をすることは、侮辱罪名誉毀損罪に該当する場合もあります。

あなたの名誉や尊厳がハラスメントや嫌がらせで傷つけられた場合、まずは運営へ通報、その上で必要であれば弁護士に相談などの対応を検討してみましょう。

著作権法とInstagramの利用規約で書かれていること

ここからは著作権法とインスタの利用規約について詳しく解説していきます。

著作権法もインスタの利用規約も、自身を守るためにとても大切な情報です。

安心してインスタを使っていくために、著作権法とインスタの利用規約をしっかりと確認しましょう。

著作権法とは

著作権法とは、著作物を守るために制定された法律です。
著作権法で守られる著作物はどのようなものか、著作権法では「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。」(著作権法第2条第1項第1号)と定められています。

単なる事実(ニュースなど)は著作物にあたりませんが、インスタの投稿はほとんどの場合、著作権法で守られる創作物だといえるでしょう。

著作権法で守られる権利は、大きく分けて二つあります。「著作者人格権」と「著作権(著作財産権)」です。

著作者人格権で守られる権利
  • 公表権
  • 氏名表示権
  • 同一性保持権
著作権(著作財産権)で守られる権利
  • 複製権
  • 上演権・演奏権
  • 上映権
  • 公衆送信権・公衆伝達権
  • 口述権
  • 展示権
  • 頒布権
  • 譲渡権
  • 貸与権
  • 翻訳権・翻案権等
  • 二次的著作物の利用に関する原著作者の権利

これらの権利を侵害されて損害が出た場合や相手方に利益が出た場合、損害賠償請求が行えます。

また、著作者人格権を侵害された場合は更に重い罪に問われます。

著作者人格権を侵害した者は、5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金またはその両方が科せられます(著作権法119条2項1号)。
このため、自己の著作者人格権を侵害された者は、警察等に刑事告訴(刑事訴訟法230条)や被害相談等をすることができます。

引用:著作者人格権とは?種類・内容や著作者人格権を侵害されたときの対応を分かりやすく解説!

Instagramの利用規約

続いてインスタの利用規約を確認してみましょう。インスタで禁止されている行為の一部をご紹介します。

  • 他人へのなりすましや不正確な情報の提供は禁止されています。
  • 不正な、誤解を招く、または詐欺的な行為や、違法または不正な目的の行為は禁止されています。
  • 本規約または弊社ポリシー(特にInstagramコミュニティガイドラインMetaプラットフォーム利用規約と開発者ポリシー音楽ガイドラインを含む)に違反してはなりません(他者が違反するのを手助けまたは奨励することもできません)。
  • 意図されたサービスの運用に支障をきたす行為や、これを損なう行為は禁止されています。
  • 不正な方法を用いて、アカウントの作成、情報へのアクセス、または情報の取得を試みることは禁止されています。
  • 弊社または弊社のサービスから取得されたアカウントやデータを販売、ライセンス供与、または購入してはなりません。
  • 他人の個人情報や機密情報を無断で投稿したり、知的財産権を含む他人の権利を侵害する行為(著作権侵害、商標侵害、偽造品、海賊品など)は禁止されています。
  • 弊社の製品またはそのコンポーネントについて、改変、翻案、派生物の作成、リバースエンジニアリングを行ってはなりません。
  • 弊社から事前に書面による許可を得ることなく、ドメイン名やURLを自分のユーザーネームに使用することは、禁止されています。

これらの禁止事項は利用規約の一部に過ぎません。しかしここからでも、なりすましやプライバシーの侵害、著作権の侵害などが禁止されていることがわかるでしょう。

無断転載に該当しないケース

ここからは無断転載に該当しないケースを解説していきます。これからご紹介するケースは、投稿主から見ても嫌な思いはしにくいのではないでしょうか?

無断転載に該当しないと考えられるのは、以下の2つです。

  1. リポスト機能を使用した投稿
  2. 引用要件を満たした引用

これらについて、詳しく見ていきましょう。

リポスト

インスタのリポスト機能を利用した投稿は、以下に気を付けていれば著作権の侵害にはあたらないといえるでしょう。

リポストの際の注意事項
  • 投稿元のメンションをつける
  • 投稿元のキャプションを変更しない

反対に、投稿元の画像やキャプションを変更したり、投稿元のメンションを消してあたかも自分の投稿のように装ったりする場合は著作権の侵害にあたる可能性が高いです。

一般的に、投稿者がマーケティング目的・インプレッションの獲得を目的としてインスタに投稿している場合、肯定的なリポストは歓迎される場合がほとんどでしょう。

リポストの際のマナーとしては、@の後にユーザーネームを入れてメンションを付け、投稿元への導線をつくります。加えてリポストである事を明記、投稿に「#Repost」「#リポスト」と記載します。

リポストをする際にどうしても改変や編集が必要な場合は、必ず投稿主へ許可を得てから行うようにしましょう。

引用

著作権法上の引用要件を満たして引用している場合、著作権の侵害にはあたりません。

この時、投稿元の文章や創作物は編集せずに投稿します。創作物の改変、編集は著作権の侵害にあたるためです。

リポストと同様に編集、改変をする際には著作権者の許可を得るようにしてください。

無断転載を防ぎ、著作権を守るための4つの対策

ここからは無断転載を防ぎ、著作権を守るために行うべき対策を紹介します。

無断転載をされにくくする方法
  • 著作権情報を明示する
  • ウォーターマークをつける
  • コンテンツにオリジナル要素を入れる
  • 無断転載禁止の文言を入れる

これらの施策はあなたのコンテンツを守る手段となりますので、可能な範囲で実践することをおすすめします。

それぞれの項目について、順に解説しましょう。

著作権情報を明示する

著作権を守るための一つ目の対策は、コンテンツの投稿の際に、投稿の著作権は自身に属するものであるということを明記することです。

コンテンツの著作権が自身に属することを明記していなくても、コンテンツは著作権法によって守られます。しかし、それを知った上で無断転載をする悪質なアカウントも残念ながら存在しているのです。

著作権が誰に属するか、クレジットを明示することで無断転載の抑止力となるでしょう。

ウォーターマークを使用する

著作権を守るための二つ目の対策は、投稿にウォーターマークを使用することです。ウォーターマークとは、写真や動画に入れる透かしのことを指します。

自身のコンテンツにアカウント名や企業名、ロゴなどのウォーターマークを入れることで権利者が明示され、無断転載の抑止につながります。

ウォーターマークの挿入機能は多くの写真や画像・動画編集アプリに付帯しています。ウォーターマークの挿入方法は下記をご参照ください。

  1. ウォーターマークを入れたい写真や動画を選択する
  2. ウォーターマークレイヤー(透かし部の文字など)を作成する
  3. 写真や動画の任意の場所にウォーターマークレイヤーを配置して保存

アプリによって操作は多少異なりますが、多くの場合はこの手順でウォーターマークの作成、設置が完了です。

投稿内にオリジナル要素を加える

著作権を守るための三つ目の対策は、投稿内にオリジナル要素を加えることです。誰が見ても「○○さんのコンテンツだ」とわかるような要素を組み込むことで、無断転載がされにくくなります。

たとえば自身のキャラクターや企業ロゴなどをコンテンツに組み込む、自身の顔を出して投稿するなど、様々な切り口のオリジナルコンテンツが考えられます。

誰が見ても作者がわかるようなコンテンツは、無断転載をしてもそれが無断転載だと一目瞭然になるため、著作権の侵害を受けにくくなります。

無断転載禁止を明示する

著作権を守るための四つ目の対策は、コンテンツ内に無断転載NG、WEBサイトへの無断埋め込みも不可の旨を記載することです

「悪質な場合は法的処置も辞さない」などの記述があればより効果的に無断転載を抑止できます。

無断転載や著作権侵害を通報する方法

ここからは、インスタで無断転載・著作権侵害をされた場合の対応方法について解説していきます。

インスタの利用規約では、下記のように記載されています。

自分の写真または動画が他の利用者によって投稿された場合、その投稿にコメントを残し、削除するよう依頼してみてください。その方法で解決できない場合は、著作権に関する報告を行うことができます。

引用:Instagramの利用規約

つまり、無断転載・著作権侵害を受けた場合は

  1. まずは削除依頼をする
  2. 解決できない場合は運営に通報する

という手順で対応することになります。詳しく見ていきましょう。

直接削除依頼をする

まず通報する前に、直接削除依頼を行います。

無断転載をしているアカウントにコメントやDMで連絡を取り、権利者は自分であるため、該当する投稿を削除をするように伝えましょう。

悪気なくあなたのコンテンツを転載していた場合は、すぐに削除してもらえるでしょう。

一方で故意に無断転載をしている悪質なアカウントに関しては無視されることも考えられます。

削除を依頼しても対応してもらえない場合は、いよいよインスタの運営に通報することになります。通報の手順は下記で詳しくご紹介しますので、ご覧ください。

Instagramに通報する手順

インスタの無断転載、著作権侵害に対する通報の手順を紹介します。

インスタグラム 著作権違反報告

↑権利を侵害している投稿の右上から【…】をタップします。
この時、該当の投稿のURLを控えておきましょう。

投稿の共有アイコン(紙飛行機のマーク)からリンク共有でURLを確認できます。

インスタグラム 著作権違反報告

↑【報告する】をタップします

インスタグラム 著作権違反報告

上部のコードを控えておき【ヘルプセンターで報告】をタップします

インスタグラム 著作権違反報告

↑【詳しくはこちら】をタップします

インスタグラム 著作権違反報告

↑【こちらのフォーム】をタップします

インスタグラム 著作権違反報告

↑【私は権利所有者である】にチェックを入れて送信をタップします

↑自身の名前と住所、メールアドレスを入力します。

名前とメールアドレスは相手に通知されますので、メールアドレスに関してはメインアドレスではない方が良いでしょう。インスタグラム 著作権違反報告

↑通報するコンテンツを選択、URLを空欄に入力します

インスタグラム 著作権違反報告

↑コンテンツの報告理由や著作権を侵害していると思われる理由を入力
あわせて先ほどのコードも入力しましょう

インスタグラム 著作権違反報告

↑最後に名前を入力して送信します。

まとめ

この記事では、インスタでトラブルになりやすい各種の権利侵害について解説をしました。

著作権や肖像権、プライバシーの侵害や嫌がらせは本来あってはならないことですが、望まずトラブルに巻き込まれてしまうことは残念ながらしばしば存在します。

そのようなトラブルに見舞われた際に、どのような手順で運営に通報したら良いのか、この記事が参考になれば幸いです。

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